150mダイバー2nd後期型のバリエーションとリューズロックについて【SEIKO TOPIC vol.7】

日本を代表する冒険家の植村直己氏が、北極点到達やエベレスト登頂など数々の偉業で愛用したことで知られるモデル。

セイコー 150mダイバー 2ndモデル 後期型 Ref.6105-8110

通称「植村ダイバー」

2021年に、植村直己氏の生誕80周年を記念し、1970メカニカルダイバーズの現代デザインモデルを発売したことで、今もなお注目され続けています。

以前のトピックでもご紹介させていただきましたが、実は製造された年代によって細かい違いがあったり、植村ダイバーにしか採用されなかった機能があるなど、セイコーダイバーの歴史の中でも特に変化があったモデルでもあります。

今回は、その細かな違いと、植村ダイバーにしか採用されなかった機能について、簡単にご紹介させていただきます。

関連トピック:【防水表記見てますか?】「Water Proof」「Water Resistant」の違いについて


目次

・植村ダイバーの機能について

・1970年頃(初期型)

・1971年〜1973年頃(中期型)

・1974年〜1976年頃(最終型)

・簡易式リューズロックについて


植村ダイバーの機能について

植村ダイバー(150mダイバー 2nd 後期型)の製造期間は、1970年から1976年頃までの約7年間。

150mダイバーシリーズの中では比較的長く、今なお高い人気を誇っています。

ここに3つの植村ダイバーを並べていますが、違いがわかりますでしょうか?

ちなみに、下記機能に関しては7年間の製造期間の中で変更されていません。

【植村ダイバーの主な機能】

・3針
・トリチウム夜光
・カレンダーのクイックチェンジ
・ハック機能
・両方向回転式ベゼル
・リューズガード
・簡易式リューズロック
・スクリューバック
・ラグ幅19mm

これ以外のところに違いがありますので、1つずつ見ていきましょう。


1970年頃(初期型)

セカンドダイバー後期型の初期型というややこしい分類になって申し訳ございません…。

製造が開始された当初は、文字盤6時位置の防水表記が「WATER 150m PROOF」、裏蓋の刻印が「WATER PROOF」となっています。

防水性能に関しての国際規格が制定される以前に製造されているため、PROOF表記が採用されています。

また、秒針の長さにも特徴があり、インデックスの外側まで伸びた長い秒針が採用されています。

ちなみに、復刻された


1971年〜1973年頃(中期型)

1971年から1973年頃までの中期に製造された個体。

文字盤6時位置の防水表記が「WATER 150M RESIST」、裏蓋の刻印も「WATER RESISTANT」に変更されています。

秒針に関しては、ちょうどインデックスの真ん中までの長さに変わっています。

メートル表記が小文字から大文字に変わっている点も含め、視認性の問題などがあったのでしょうか?


1974年〜1976年頃(最終型)

1974年から1976年頃に製造された最終型の個体。

文字盤の表記は変わっていませんが、裏蓋の刻印がサークルデザインから、横配置に変更されました。

クォーツの時代に差し掛かっていますから、経費削減などの理由があったのかもしれません。

秒針の長さは中期型と同じです。


簡易式リューズロックについて

150mダイバー・1stモデル、2ndモデル前期、までは通常のリューズ仕様でしたが、植村ダイバーからは「簡易式のリューズロック」が採用されています。

これは植村ダイバーにのみ採用された仕様で、「リューズガードの内側に付けられた小さい突起に、リューズの溝が合わさることで、リューズがフリーで回らないようになる」という特殊な作りでした。

そのため、リューズロックとは言わず、「簡易式リューズロック」とあえて表現しています。

しっかりと合わせないと、リューズが浮いた状態になってしまったり、この小さい突起とリューズを傷めてしまうこともあります。

ヴィンテージ時計の中でも特に珍しい機構ですので、ぜひ優しく扱っていただけたらと思います。


まとめ

現在のところ、製造年の違いでそこまでの価格差はございませんが、2021年にメカニカルダイバーズ 1970 ヘリテージ 植村直己生誕80周年記念限定モデルが復刻として登場するなど、注目度は年々上がっています。

植村ダイバーのリューズロックはねじ込み式ではないし、実は表記の種類が3種類あって秒針の長さもちょっと違うんだよ。

ということを覚えておくと、ちょっとした話のネタになるかもしれません。

スイートロードでも取り扱っているモデルですので、気になった方は定期的にオンラインショップの更新情報をチェックしていただけたらと思います。


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