以前のトピックにてオメガ・シーマスターの歴史やモデルなどを簡潔にご紹介させていただきました。
そのトピックの中で、名前だけ登場していた「シーマスター・コスミック」について、皆さんはどのくらい知っていますか?
スイートロードでも常に高い人気を誇っていますが、実はかなり短命なモデルだったんです!
この機会に深掘りしていきたいと思いますので、ぜひご覧ください。

目次
・まとめ
シーマスター・コスミックとは
宇宙開発が絶頂期を迎える1966年に登場した「シーマスター・コスミック(Seamaster COSMIC)」。
単一のソリッドピースで制作された「ユニコックケース」という革新的なケースデザインを採用しており、裏蓋やベゼルがないスッキリとしたラインが目を惹きます。

また、裏蓋が大きく面取りされており、ケースが手首のカーブにぴったりと合うようになっています。
短いラグも魅力的なポイントで、ベルトとケースの間、ベルトと手首の間に隙間が生じて美しさを損なうことがないように配慮されています。

当時の広告でも、
新しいオメガ シーマスターコスミックを手に取ってみてください。
その重みを手の中で感じてください。
この重厚なブロックの中に封じ込められたシーマスターは、どんな状況にも耐え抜きます。
しかし、重厚でありながら、その美しさは損なわれていません。
といった表現が使われており、シーマスターといえばダイバーズモデルというイメージがつく中で、新しいシーマスターを代表するモデルになりました。

初期の手巻きモデル(1966年~1970年頃)

最初のシーマスター・コスミックは、キャリバー601を搭載したノンデイトモデルと、キャリバー611 or 613を搭載したデイトモデルでした。
自動巻きモデルと比べ厚みが抑えられており、非常に着け心地がいいのが特徴です。
時代的に自動巻きの方が人気があったため、コスミックの中でも個体数はあまり多くありません。
1966年に発表され、販売となったのが1967年からと言われています。
自動巻きノンデイトモデル(1967年〜1969年頃)

キャリバー552を搭載したノンデイト仕様の自動巻きモデル。
自動巻きシリーズの中でも、カレンダー付きのモデルと比べ個体数はあまり多くありません。
自動巻きデイトモデル(1967年~1972年頃)

自動巻きムーブメント「キャリバー562 or 565」を搭載したデイト付きモデルです。
キャリバー565はシーマスター300などにも採用されていた60年代のオメガを代表するムーブメントでもあり、高い実用性と信頼性を誇ります。
自動巻きユニットの分、手巻きモデルよりも2mmほど分厚くはなったものの、ケースデザインはほとんど変わっていないため、着け心地のよさはそのまま保っています。
ステンレススチールの他に、ゴールドキャップ(GOLD CAP / 金張り)、ソリッドゴールド(18K)のケースが存在します。
ダイヤルバリエーションも豊富で、エレガントさとデイリーユースのしやすさを兼ね備えています。
自動巻きデイデイトモデル (1968年〜1972年頃)

自動巻きムーブメント「キャリバー752」を搭載し、コスミックに更なる追加機能として「曜日」を備えたデイデイトモデルです。
「UFO」とも呼ばれるカバードラグ仕様のトノーケースモデルも登場し、より近未来的な雰囲気を醸し出しています。
主にビジネスシーンで使うことを意識したモデルで、当時の広告でも、
これは今日のビジネスマンのための完全なタイムピースです。
単なる高精度時計をはるかに超えています。
実質的には、手首に着ける新しい種類の日記なのです。
「今日は何曜日だっけ?――えっと、何曜日だ?」
一日中あちこちで起こる、そんな疑問に対して間違いのない答えを与えてくれます。
という、深夜のショッピングチャンネルのような紹介文が掲載されていました。

コスミック2000シリーズ(1971年~1975年頃)

ペットネームの「2000」とは防水性能のことではなく、1970年代当時の人から見た「2000年への希望や憧れ」といったところから名付けられたと言われています。
オメガの技術者「Michel Ratajski(ミシェル・ラタイスキー)」が発明した独自の防水システムを採用しており、幅広のガスケットを使用したこの特殊な防水構造により、水の浸入を防ぎ、水深60mまでの防水性能を実現しました。
薄型のハイビート自動巻きムーブメント「キャリバー1012(デイト)」、「キャリバー1022(デイデイト)」が採用された、70年代を代表するモデルのひとつです。
まとめ
シーマスターの中でも異色とも言えるモデル「シーマスター・コスミック」が、実は非常に奥が深いモデルということがおわかりいただけたでしょうか。
1966年から1972年までのわずか6年程、コスミック2000を入れても10年足らずで姿を消した短命と言えるモデルですが、ムーブメントの違いやダイヤルバリエーションを含めると、おそらく60種類以上は存在するのではないかと思います!
人類初の月面着陸が行われた1969年前後の数年間は、オメガの歴史上でも特に目まぐるしく進化し続けていました。
この時代のオメガは、シーマスター・コスミックの他にも魅力的なモデルがたくさんございますので、ぜひお気に入りの一本を探してみてください。

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ちなみに、コスミックシリーズは全て「ジョイント巻真」を採用しています。
こちらのトピックも合わせてご覧いただくと、より楽しめると思います。

もう一つちなみに、裏蓋に刻印されている「TOOL107」とは、時計の風防を外すために使用する専用のエクストラクター(抜き取り工具)の番号を示しています。

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