コンステレーション Cラインについて
目次
コンステレーションとは
~精度の象徴、そしてエレガンスの代名詞~

「コンステレーション(Constellation)」とは、英語で“星座”を意味する言葉です。
その名のとおり、オメガが「精度と品格」の象徴として1952年に世に送り出した、クロノメーター規格の最高峰モデルがこの「コンステレーション」シリーズです。
誕生の背景
第二次世界大戦後、高精度の時計を追求していたオメガは、スイス国内で行われていた精度コンテスト(天文台コンクール)において、いくつもの記録を打ち立てていました。
この「計時技術への誇り」を形にしたのが、コンステレーションなのです。
デザインと象徴
裏蓋に刻まれる「天文台と星のメダリオン」は、スイス・ジュネーブ天文台をモチーフにしており、8つの星はオメガが達成した精度記録の数を意味しています。

一部のモデルの文字盤に輝く星マークも、高精度へのこだわりと自信の表れです。
時代ごとの進化
クラシカルなラウンドケースから始まったデザインは、やがて革新的なスタイルへと進化していきます。
中でもジェラルド・ジェンタ氏(以下、敬称略)が手がけた「Cライン」は、シリーズに新しい命を吹き込み、現代でも高く評価されています。
Cライン(ジェンタモデル)とは
~巨匠の手による革新的デザイン~

(Charles Gérald Genta:1931-2011 )
スイスが誇る伝説的な時計デザイナー「チャールズ・ジェラルド・ジェンタ」。
彼がデザインした代表作といえば、パテック フィリップ「ノーチラス」やオーデマ ピゲ「ロイヤルオーク」などがありますが、その初期に手がけた名作のひとつが、オメガ・コンステレーションの「Cライン」です。
誕生の経緯
1960年代、オメガは従来のクラシックなデザインから脱却し、新たなスタイルを模索していました。
そこで白羽の矢が立ったのが、若き日のジェンタでした。
彼のデザインによって誕生したのが、ケースとラグが一体化した滑らかなトノー型(樽型)のフォルムの「Cライン」です。

Cラインという名前の由来
「Cライン」の名称は、ケースが緩やかな“C”の字を描くように見えることに由来します(諸説あり、「チャールズ」の頭文字「C」から「Cライン」と呼ばれているという説もあります)。
洗練されたミニマルなデザインは、当時、従来の時計とは一線を画す存在感を放ちました。
美しさと革新性
彼のデザイン哲学は「美と機能の融合」。
その思想が反映されたCラインは、スーツの袖口に引っかからない薄型ケース、シンプルで端正なインデックス、整然としたダイヤル配置など、モダンで機能的なデザインに仕上がっています。
Cライン(ジェンタモデル)一覧
「Cライン」は1962年頃から70年代前半まで製造され、ムーブメントやケース素材、ダイヤルデザインの違いによってさまざまなバリエーションが展開されました。

その分類は大きく「前期型」と「後期型」に分けられます。
前期型(1962〜1969年頃)

ダイヤル6時上にある星のマークが、前期型のシンボリックな特徴。
その他には、プラスチック製のドーム型の風防も前期型ならでは。
針はドーフィン針やペンシル針、夜光の有無、ブラックペイントタイプなど種類は豊富。
ダイヤルとの組み合わせで雰囲気が大きく変わるのが魅力。
ダイヤルのカラーはシルバー、グレー、ブラック、シャンパンなど。
ダイヤルの仕上げも、サンバースト、絹目(リネン)やミラーダイヤルなど、多彩な種類がある。

オリジナルブラックダイヤル/ドーフィン針
デイトモデル(Cal.561/564)

ベゼルはスムースタイプ(Ref.168.017 )とフルーテッド(コインエッジ)タイプ(Ref.168.027)の2種類。
デイデイトモデル(Cal.751)

曜日と日付を3時位置に並べて表示。
ベゼルはスムースタイプ(Ref.168.019)とフルーテッド(コインエッジ)タイプ(Ref.168.029)の2種類。
ただし、スムースベゼルのデイデイトモデルはなかなか見かけない。
その他のバリエーション
金張り(GF)モデル

金キャップ加工により、手に取りやすい価格帯と金色の高級感を両立したモデル。
金無垢モデル

18Kイエローゴールドケースを使用した、ハイエンド仕様。
裏蓋のメダリオンも重厚。
18Kホワイトゴールド仕様も存在する。
レディースモデル

小型ムーブメントを搭載し、華奢な印象を持ちながらも、メンズモデルのデザインをそのまま、レディースサイズに落とし込んでいる。こちらも、確かな精度と高級感を併せ持つ。
レディースモデルには、デイデイト仕様の展開はなく、「デイト(Ref.568.001/ref.568.011)」「ノンデイト((Ref.567.001/ref.567.011)」の展開。
ちなみに、メンズモデルには「ノンデイト」仕様は存在しない。
後期型(1970年代前半頃)

コンステレーションの象徴的なダイヤル6時上にある星のマークが、ついに消滅。
また、風防もガラス素材を使用したフラットなものを採用し、近代的、現代的な雰囲気を強く感じる。
針は、細いペンシル針仕様が主となる。その他、夜光の有無、ブラックペイントタイプなど仕上げの種類は前期型と大きくは変わらない。
ダイヤルのカラーはシルバー、グレー、ブルー、シャンパンが主なところ。
ダイヤルの仕上げも、ソリッドタイプやサンバーストが主で、前期型で展開されていた絹目(リネン)やミラーダイヤルなどは見かけない。

オリジナルブルーダイヤル
デイトモデル(Cal.1011)

ベゼルはスムースタイプ(Ref.168.0056)のみ。
デイデイトモデル(Cal.1021)

ベゼルはスムースタイプ(Ref.168.0064 )とフルーテッド(コインエッジ)タイプ(Ref.168.0057)の2種類。
その他のバリエーション

後期型においても、金張り(GF)モデルは存在するものの、金無垢モデルは展開されていない。
レディースモデルに関しても、後期型デザインでの展開はされていない。
その他のジェンタデザインモデル
ジェンタは、コンステレーション以外にも、以下のようなオメガの時計のデザインを手掛けています。
シーマスター プレボンド

ケースとブレスレットが一体化したスポーティなモデル。
通称「プレボンド」と呼ばれるダイバーズデザインで、実用性と美しさを両立している。
スピードソニック

こちらもケースとブレスレットが一体化したデザインが特徴的な1本。
チューニングフォーク式のムーブメントを搭載した、ユニークな電子式クロノグラフ。
音叉の振動で駆動する特異な存在。
まとめ
オメガ・コンステレーションの「Cライン」は、単なるクラシカルな時計ではありません。
ジェラルド・ジェンタによる革新的なデザインと、オメガの誇る高精度ムーブメントが融合した、まさに「着ける芸術品」と言っても過言ではないでしょう。
むろし、エポックメイキングな歴史的に価値ある当時の時計を今もって、着用して、実用しながら楽しめる稀有な存在です。
フォーマルなスーツスタイルにも、カジュアルスタイルにも合わせやすく、普段使いにも最適。
さらに、軒並み高騰しがちなヴィンテージ、アンティークウォッチの世界の中でも、まだまだ手の届きやすい価格で流通しているのも大きな魅力です。
スイートロードでは、Cラインをはじめ、コンステレーションを多数取り揃えております。
ぜひ一度、店頭でその美しさと存在感をお確かめください。
きっと、あなただけのお気に入りの1本に出会えるはずです。
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