高級時計メーカー
「オメガ」とは
「OMEGA(オメガ)」は、1848年に創業したスイスが世界に誇る高級時計メーカーです。
高い技術力、豊富なデザイン、そして人に話したくなるストーリーを持ち、創業から今日に至るまで、絶大な人気を誇っています。
今回は、スイートロードが得意とする「オメガ」の魅力に迫ります。
目次
オメガの歴史
1848年、スイス西部のフランス国境に近いラ・ショー・ド・フォンにルイ・ブランが時計工房を設立したのがオメガの始まりです。
ルイ・ブランの時計工房は当初、文字盤、ケース、ムーヴメントを仕入れ、組み立てを行う「エタブリスール」でした。
世界で初めて作業工程を機械化、自動化、パーツごとに分業化を行い、自社で文字盤からムーブメントまで、製造、組立を行う「マニュファクチュール」へと変貌を遂げました。
1894年、後に社名となる事で有名な「19ラインキャリバー」を発表。
1903年に会社名が正式に究極という意味を持つ「オメガ」となります。
(正式名称はルイ・ブラン・アンド・フレールSA (株式会社)オメガ時計会社)
自社製品に対する自信の現れ、誇りが感じられます。
※現在は世界最大の時計会社「スウォッチ・グループ」の傘下に属しています。
偉大な記録
1936年、アルフレッド・ジャガールが調整した47.7mmのオメガキャリバーが、キュー天文台で行われた精度試験で100点中97.8点の世界記録を達成。
未だにその記録は破られていません。
1965年、10万個のコンステレーションが、通しナンバーでクロノメーター検定に合格する。
生産力だけではなく、技術力が高いオメガだからこそ成し遂げることができました。
オリンピック公式タイムキーパー
1905年、スイスで開催されたスポーツイベントの公式タイムキーパーを務めます。
1932年、ロサンゼルスオリンピックから公式タイムキーパーとなり、現在に至るまで公式タイムキーパーを務めています。
NASAに認定されたムーンウォッチ
1965年、「スピードマスター」がNASAの過酷なテストを唯一耐え抜き、有人飛行の全計画と船外活動での使用をNASAから認定されました。
1969年、人類初となる偉業、月面着陸を達成したアポロ11号のパイロット、バズ・オルドリンが着用していた時計として、後に「ムーンウォッチ」と呼ばれます。
007が着用したボンドウォッチ
1995年、ピアース・ブロスナンが五代目ジェームズ・ボンドとして抜擢されます。
「007・ゴールデン・アイ」で初めて「シーマスター」がボンドウォッチとして着用されます。
(六代目ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)もシーマスターを着用。)
オメガの歴史年表
1848年 | 23歳のルイ・ブランがラ・ショー=ド=フォンにて懐中時計の組み立て工房を開設。 |
1894年 | 有名なキャリバー「オメガ」を制作、後にこれがメーカー名となる。 |
1905年 | スイス内外で16のスポーツイベントのオフィシャルタイムキーパーを務める。 |
1909年 | 高品質なタイムピースが世界的に求められるようになり、6大陸すべてに商品の流通網を広げる。 |
1913年 | 世界初の腕時計型クロノグラフが誕生。 |
1932年 | 商業化された世界初のダイバーズウォッチ「マリーン」が誕生。 |
1932年 | 初めてオリンピック公式計時に採用される。1社が全計時を委託される初のオリンピックとなる。 |
1939年 | 初代30mmキャリバー「cal.30」が誕生。1894年のオメガ・キャリバーに匹敵するほどの衝撃をスイス時計業界に与えた。 |
1940年 | 30mmキャリバーを搭載したモデルおよそ11万個が第二次大戦中にイギリス軍に納入される。 |
1942年 | オメガ初の3インダイヤル・クロノグラフ「cal.27CHRO C12(cal.321)」が誕生。 |
1943年 | オメガ初の紳士用半回転式自動巻(ハーフローター)「Cal.30.10 RA PC AM(後にcal.330に改番)」が誕生。 |
1947年 | 世界初の腕時計用トゥールビヨン・ムーブメントを発表。 |
1948年 | 創立100周年を迎え、イギリス軍用モデルをベースに自動巻防水腕時計を開発。「シーマスター」と名付けられる。 |
1952年 | 全てのモデルに自動巻クロノメーターを搭載した「コンステレーション」が誕生。 |
1955年 | オメガ初の紳士用全回転式自動巻「cal.470」が誕生。 |
1955年 | オメガ初の女性用自動巻腕時計「レディマティック」が誕生。 |
1957年 | 耐水圧200mを誇るダイバーズモデル「シーマスター300」が誕生。 |
1957年 | 27クロノグラフを基本に、ケース・ダイヤルなどを強化した「スピードマスター」を誕生。 |
1957年 | 1000ガウスまでの耐磁性を有し、商品化された世界初の腕時計「レイルマスター」が誕生。 |
1965年 | スピードマスターがアメリカ航空宇宙局/NASAの公式腕時計として採用され、その耐久性の高さを世に知らしめた。 |
1967年 | 「シーマスター ・デ・ヴィル」から独立したラインとしての「デ・ヴィル」を発表。洗練されたフォルムで高い評価を得る。 |
1968年 | 新しい感覚に溢れていたデザインで大ヒットした「ジュネーブ・ダイナミック」が誕生。ファッションウォッチの先駆者となった。 |
1969年 | 人類が初めて月面を歩いた際にスピードマスターを装備していたため「ムーンウォッチ」として知られるようになる。 |
1969年 | スピードマスターのバリエーションとして航空機のパイロットの為に特化された「フライトマスター」が誕生。 |
1983年 | ASUAGグループ(ロンジン等)と合併し、スウォッチグループの前身であるSMHグループを結成する。 |
2019年 | 様々な専門家たちを動員し、伝説のキャリバー321をできる限り正確に復刻させる。 |
代表的なモデル一覧
ヴィンテージオメガの魅力は、高品質ですがコストパフォーマンスが高く、幅広いデザイン、ラインナップが楽しめる事です。
ここからはヴィンテージオメガの代表的なモデルを紹介します。
スピードマスター
「スピードマスター」は、モータースポーツや、ドライビングウォッチとして着用する事を想定し、1957年に登場しました。
腕時計史上最も輝かしい歴史を持った、オメガのフラッグシップモデルです。
1968年、NASA認定の時計として、人類初の偉業となる、月面着陸を達成した際、アメリカ人宇宙飛行士のバズ・オルドリンが着用していたことから「ムーンウォッチ」として認知され、現在も多くの人を魅了し続けています。
シーマスターダイバー
オメガ初の本格的なダイバーズウォッチ(シーマスター300)は1955年に登場しました。
ヴィンテージオメガのダイバーズウォッチといえば「シーマスター300」が人気ですが、それ以外にも幅広いデザインが存在します。
現在は「007」のジェームズ・ボンドが着用するボンドウォッチとして知られ、ロレックスのダイバーズウォッチと同等の知名度、人気を誇っています。
レイルマスター
「レイルマスター」はオメガのマスター三兄弟のうちの一つで、ダイバーズウォッチのシーマスター300の派生モデルとして1955年に登場しました。
(マスター三兄弟はスピードマスター、シーマスター、レイルマスターです。)
強力な磁場の近くで作業する科学者、技術者、電気技師、鉄道時計としても使用されました。
生産数が少なく、希少なモデルとして知られています。
フライトマスター
「フライトマスター」は1969年から1977年頃まで生産されたパイロットウォッチです。
パイロットケースと呼ばれる分厚いケース、フライトマスターにしかないカラーリングは、唯一無二の存在感を放っています。
ブリティッシュ・エアウェイズの乗組員が着用していたり、アポロ・ソユーズテスト計画で、ソ連の船長であるアレクセイ・レオノフが着用したことでも知らています。
パイロットウォッチですが、実はスペースウォッチとしても着用されていました。
シーマスター
1939年、イギリス政府からロイヤル・エアー・フォース用のスチール製防水時計の制作依頼を受け、オメガはスクリューバック式防水ケースの軍用時計を開発しました。
(1939年以前にもダイバーズウォッチは存在していましたが、角型で二重ケースという特殊な形状でした。)
その軍用時計がベースとなり、オメガ創業100周年にあたる1948年に「シーマスター」は誕生しました。
「シーマスター」はオメガにとって特別な時計です。
コンステレーション
1952年、オメガの最高級ラインとして登場しました。
コンステレーションは星座を意味し、裏ぶたには天文台と8つの星と刻印されています。
天文台と8つの星は、キューテディントン天文台とジュネーブ天文台で、2つのクロノメーター記録と、6つの一等賞を獲得したことに由来しています。
精度の高さと、その美しさで、現在も沢山の時計好きを魅了し続けています。
30mmキャリバー
「30mmキャリバー」は、1940年代から1960年代まで活躍したムーブメントサイズが30mm径の手巻き式時計のことです。
当時、クロノメーターコンクールで定められていたムーブメントの規定サイズが30mm以内だったため、最大の30mmのサイズを採用しました。
ムーブメントを大きくする事で精度の安定と、メンテナンス性、耐久性の向上に成功し、数々の記録を打ち立て、オメガの名前を世界に知らしめたモデルです。
※正式なモデル名ではなく、30mmキャリバーを搭載したモデルを総称します。
ハーフローター
「ハーフローター」は、オメガ初の自動巻きとして1943年に登場しました。
現在の全回転するローターとは違い、ハーフローターはローターが半回転(4分の3ほど稼働)し、ゼンマイを巻き上げます。
ローターがバネに当たって跳ね返る際に鳴る「コツン」という音と感覚は、ハーフローターでしか楽しめません。
※正式なモデル名ではなく、ハーフローターを搭載したモデルを総称します。
デ・ヴィル
「デ・ヴィル」は1960年代前半に、シーマスターの薄型モデル「シーマスター・デ・ヴィル」として誕生しました。
1960年代後半には「デ・ヴィル」となり、ドレスウォッチとして人気を確立し、現在に至ります。
ジュネーブ
「ジュネーブ」は1950年代前半から1980年代まで製造されたヴィンテージオメガの人気ラインです。
シンプルなデザインから、時代性を強く反映した「ジュネーブ・ダイナミック」や「ジュネーブ・クロノストップ」まで、現行モデルにはない豊富なデザインが特徴です。
まとめ
オメガは数ある高級時計メーカーの中でも老舗であり、他のメーカーにはない歴史、ストーリーを持っています。
スイートロードは創業時よりヴィンテージオメガを多数取り扱っており、お気に入りのモデルがきっと見つかるはずです。
(長くお付き合い頂くために必要なメンテナンスも自社修理工房で行っております。)
是非、お気軽にご来店ください。