『やってみなはれ!』

こんにちは!

副店長の石井です。

今日は「サウナの話」ではなく、まじめに「時計のサイズのお話」です。

サイズといっても、時計本体の直径とかではなく、ベルトのサイズ(長さ)の話です。
皆さん、なかなか「正しいベルトの長さ」をご存知ないようなので今回、改めてお伝えしようと思います。

まずは「時計を着ける位置」についてです。
着ける位置によって時計のベルトの長さが変わってきてしまうので実は重要なんです。

「時計を着ける位置」ですが、明確にコレといった決まりがあるわけではありませんが、
一般的に「手首の出っ張った骨の上側(腕側)」と言われています。
手首の日焼け跡の位置が、装着位置です。(わかりやすいですね)

これよりも下側(手側)に着けると、手首を曲げた際に手の甲に当たったり、
手首を曲げた際に手首の肉が盛り上がり、時計のベルトに負荷がかかります。
そのため、一般的に手首の骨の上側(手首の外側)と言われています。

次に「ベルトの長さ」についてです。
これについても、明確な決まりがあるわけではありません。

好みで構わないのですが、一般的には「手首の実寸+約1cm〜1.5cm位」と言われています。
目安としては、時計を腕に装着して「自身の小指が入るぐらい」です。

ちなみに、手首の実寸を計る方法ですが、メジャーがあれば、巻いて測ればいいのですが、
ない場合には、手元にある適当な紙を短冊状に切って、腕に巻いて、印を着けた上で、
定規等で計ると簡単に計ることができます。

通販等で時計を買う場合にはこのように計測してみて下さい。

このように、ベルトの長さを決めても、その日の自身の体調や季節によって
微調整をしたくなるときもあります。

革ベルトの場合には、尾錠を通す穴の位置を変えればよいのですが、
金属ベルト(ブレス)の場合にはどうするか、ご存知ですか?

モデルにもよりますが、多くのブレスの場合、バックル内のピンの位置を変更することで、
微調整が可能です。

バックルの側面に等間隔で穴が空いているかと思います。
そこにピンを入れて固定しているのですが、入れる穴位置を変えることで、長さを微調整できるんです。

我々、時計屋は「バネ棒外し」という専用工具を使って調整しますが、
自宅でご自身で調整する場合には「爪楊枝」が便利です。

爪楊枝で、バックル側面の穴に入っているピンの頭を押して、
穴からズラスことで簡単にピンが外れます。

サイズを大きくしたいときは外側に、小さくしたいときは内側にピンの位置を変更することで微調整が可能です。

爪楊枝を使う利点としては、どこでも入手しやすく、また時計に傷を着ける心配が少ないからです。
ここで1点、注意が必要なのは、ピンを外す際に、ピンを飛ばしてしまい紛失してしまうことです。
ピンの内部にバネが入っているため、思ったよりもこのピンは飛び出しやすいので要注意です。

よほど不器用な方でない限り、一度、要領が分かれば、どなたでも簡単に調整できると思います。

このように、自分である程度、微調整ができるといつでも快適に時計をお使いいただくことができます。

もちろん、我々、時計屋にお任せいただいても構いませんが、愛用時計を自分で調整できると、ますます愛着が湧いてきますよ。よかったら、是非、挑戦してみて下さい。

以上、なんでも自分でやってみたがりな副店長・イシイ🤪でした。

2023年11月2日